2011年10月24日月曜日

【アニメ】ギルティクラウン_#2_適者_- survival of the fittest -

【第二話概要】
  ボイドゲノムの力に覚醒した集。落着したと思われた抗争は水面下で進んでいた。
  地下駐車場に批難していた六本木住民100人がアンチボディズにより非人道的な拘束を受ける。
  リスクに見合わぬとも、救出作戦を開始する葬儀社。
敵「ミサイルロックオン多数」「迎撃可能数を超えている……だとっ!?」
集「凄い、全部あいつの作戦通りに……」
集「これで俺が失敗したら……」
いのり「信じて、出来る。絶対に。――私はもう、あなたのものだから



【キーパーソン】
桜満 集(さくましゅう)
  ∟主人公、高校二年生(CV:梶裕貴_ブログ)
楪 いのり(ゆずりはいのり)
  ∟葬儀社メンバー、ヒロイン、webアーティストボーカル、(CV:茅野愛衣)
ツグミ
  ∟葬儀社メンバー、オペレーター(CV:竹達彩菜_ブログ)
ガイ
  ∟葬儀社司令官(CV:中村悠一_ツイッター)
ダリル・ヤン
  ∟アンチボディズ少尉、パパが偉い人(CV:内山昂輝)


【第二話シーン毎の演出】
・集覚醒 後半
前回終盤より続く戦闘。ボイドゲノムの力を得て、いのりから剣を創り出した集へ敵機が次々と襲いかかる。
  集は自身の防衛本能から魔方陣のような青色に発光するシールドを無意識に近いレベルで展開し、敵機からのミサイルを防ぐ。また、このシールドには浮遊力場が形成されており、台のようにして上に乗ることが可能。
「一体何が起こったんだ」戦力を持たぬはずの歩兵に予想外の損傷を受けたアンチボディズ(敵組織)――焦燥
  戦闘が落ち着き、剣は再びいのりの胸元へ戻る。

・集 新たな任務
ガイ「桜満集。15秒やる。――いのりを回収して離脱しろ」
  自グループのリーダーであるガイから集へ下された次の任務。第一話で集が運んできた炊飯器ロボを中継し音声情報でその使命は届けられた。

・オペレーション 情報処理 
ツグミ「10時の方向に、距離400」「なら引いてよ、綾ねぇ頑張りすぎ」「その子もう限界だよ!」
  機械の乗り物(エンドレイヴ)を操り戦う仲間達へ必要な情報を与える、オペレーター役のツグミ。手足、胴、お尻、体などに20個以上の判定点を備えたスーツを着て、球状の空間に表示される数々の情報を肉体動作によって処理する。
  彼女が扱う情報は仲間との無線通信、数値化、地図化された情報を始めとし、スペードやクローバーなどに記号化されたものまで様々。それらを掴み、まとめて玉にしたりと、我々が日常的に扱うGUIとは違いとても未来的である。
  今回は彼女が文字通り全身を使って役割を全うする様子が見られる。時にお尻で押し出したりとチャーミングな動作が盛り込まれツグミのかわいいキャラが際立てられる。

ツグミ「BAILOUTベイルアウト!」
  GHQの少尉が一人、ダリル・ヤン。彼の気まぐれな出動と好戦的な攻撃により綾瀬のエンドレイヴはダメージを受け、危機に。エンドレイヴは遠隔操作が基本であるが、操作する者との神経接続により痛覚もまた共有している模様。オペレーターのツグミは致命傷なりゆるダメージを受ける事を予測し、綾瀬のエンドレイヴを緊急接続解除(BAILOUT)する。
  接続解除後にうなだれただならぬ披露を見せる綾瀬。深い呼吸に伴い滑らかでナチュラルな乳揺れが発生する所からも荒木監督の拘りの一つが伺える。操縦専用スーツにより顕わになった輪郭からも目が離せない。

・ダリルとその司令官
ダリル「冗談はやめてよ。僕にその脂身に触れっていうの?!!」「いい? 僕は自分の好きにやる。もし邪魔したらパパに言いつけるからね。」
  ダリルは今後の任務に先立ち協調の表れである握手を司令官に求められる。しかし彼は温室育ちの狂気且つ独裁的な振る舞いを見せる。
  ダリルの狂いっぷりが先の戦闘で悲鳴を望むシーンに加え、同僚との会話からも演出されている。ダリルはGHQ内で強い力を持つ父親をバックにやりたい放題、そしてそれを嫌う司令官の構図がわかりやすく示されている。
司令官「糞ガキ(ダリル)めがぁーー! 捜索範囲を広げろ! 女子供だろうが端から捉えて尋問しろ!」

・綾瀬とその司令官
綾瀬「すみません、ガイ。機体を失いました」「申し訳ありません、私の責任です」
ガイ「君が無事で良かった、綾瀬。君はしっかり18分間しのいでみせた」
綾瀬「」(///
ツグミ「綾ねぇの心拍数、絶賛上昇中~」
  綾瀬は上官であるガイに忠誠心以外の何かを持つ様子。それをいかにもオペレーターらしいセリフでからかうツグミ。
  1シーン前で登場したダリルと司令官との関係とは対比。平和的で線が柔らかく恋に恋するような乙女の一面。ファイターである綾瀬の持つ別の顔を見せてくれた。第二話のほっこりシーン。


・ガイ、いのり、集

いのり「ガイ。私……ちゃんと出来た?」
ガイ「いや、お前には失望した。いのり」
集「あの。ちょっとひどいんじゃないですか」「彼女すごく頑張ってた。酷い怪我までして……」
ガイ「結果が全てだ。あいつは最後にへまをした」
――ボイドゲノム
ガイ「あれは本来、俺が使うはずの物だった」
  ここで第一話から注目視されてきたボイドゲノム(いのりが盗み出した試験管)について語られる。綾瀬と通信会話をしていた時とはまるで別人。いのりに厳しく当たるガイ。
  人によってころころと態度を変えるのではなく、ガイが与えた使命をいかに達成できたか。それだけを尺度に人との接し方を変える人間であると推測される。
  綾瀬、いのりを通し、ガイの司令官としての優しさと厳しさの両面が描かれた。
  ここまで部下と上司の関係性を示すシーンが3つ連続した事にも注目したい。


ガイ「もう昨日までのように、無力に立ち止まり、命を見過ごす事は許されない。お前(集)にも戦ってもらう」
偶然にもボイドゲノムの力を手にしてしまった集は、半強制的にガイの仲間になる事に。
  このセリフがあるからこそ、第二話の〆が生き、印象に残る。
「覚えておけ、桜満集。この先お前が選べる道は二つしかない」「黙って世界に淘汰されるか、適応して自分が変わるかだ」
  ただ単に厳しいだけで無く、生きるための道を集へきちんと提示してくれているガイの優しさ。しかしこれは武器として集を利用したいだけなのだろうか……疑問が残る。


・救出作戦 発端
「やべぇ事になったぞ、ガイ」「十四区画の地下駐車場に白服ども(GHQ)が突入しやがった」「批難してた100人近くが一気に捕まっちまった」「皆殺しのダリルだ」「ちょっとまじーぞ」


・救出作戦 始動
ガイ「これまでのように隠密作戦ではない、現時点をもち、我々葬儀社はその存在を世界に公表する」
  リスクに見合わないとまで言われた救出作戦だが、六本木の住民達を救出する事になる。住民への思い入れ?  ガイの宣告によりメンバーの士気が高まる。


・救出作戦 潜入 アンチボディズの実態
集といのりは通気ダストより地下駐車場へ潜入。人権などお構いなしに暴力を振るい尋問するアンチボディの姿が視界に。
  特殊ウィルス災害対策局、通称アンチボディズ彼らがウィルス感染者だと言えば、例え非感染者であってもその命を自由に、かつ公的に奪うことが出来る……。


拘束された旦那の無害を主張するその妻。何が起こっているのか把握できるはずもなく、トイレを主張するその子供。それらの命は花びらのように――
  無実無害の人間がアンチボディズにより射殺される。六本木に住む人はみなバイ菌であると考える狂信的なダリル。白い花が飛び散るカットは、純白であるこの家族らが死ぬ事を比喩しているのだろうか……。
ガイ「それが今、俺たちが戦っている敵なんだ」
  どれほどにアンチボディズが悪い奴であるか、そして葬儀社の振る舞いが持つ正当性がここで示され、なぜ葬儀社はアンチボディズと戦わなければならないのか、その理由がここで明確になる。


この家族を助ける事は出来なかった。
  葬儀社が六本木に住む全員の命を救える、万能な存在ではなく、不条理な世界を変えるために動き始めた組織であるとの認識が強まる。


・救出作戦 開始
ガイ「作戦開始」
ツグミ「綾ねぇ、うちの子(炊飯器ロボ)たちよろしく!」
  シリアスな戦闘が開始される。各隊の進行状況を伝えるツグミ。チャーミングなお尻がさりげなく描かれる。彼女は自身の手がけたロボを「うちの子」と呼ぶ。ロボへの思い入れが伺える。


敵「ミサイル接近」
敵「ミサイルロックオン多数」「迎撃可能数を超えている……だとっ!?」
  葬儀社は敵本拠地の制圧に成功。
  葬儀社は通信で人質解放を交渉。アンチボディズは人質の居る地下駐車場に仕掛けた毒ガスを手に。交渉は決裂。


ガイ自ら敵陣に乗り出す。彼を包む武器、装甲は無い。
葬儀社――その名の由縁を語る。
淘汰――この言葉がここでも使われる。生存を賭けた戦いであるとの印象を強く受ける。

敵「貴様らが盗み出した遺伝子兵器はどこだ」
ガイ「そんなのは初めて聞いたねぇ」


いのり「時間通りよ」
集「凄い、全部あいつの作戦通りに……」


集「これで俺が失敗したら……」
いのり「信じて、出来る。絶対に。――私はもう、あなたのものだから」


集無双。いのりから取り出した武器、新たな形状。
――勝利
ガイ「よくやったな。お前は今日、一つ自分自身を超えた。それは誇っていいことだ」
「来い、集。俺たちと共に。お前にはやれることがあるはずだ」


・集の日常風景 転入生
作戦を終え、集はガイより正式に葬儀社への誘いを受ける。が、断っていた事が明らかに……
  あれはきっと生涯で一度きりの冒険だった――物思いにふける集、朝のHRにて紹介される転入生。
先生「ゆずりは いのり君だ」
集「嘘…でしょ!?」ガタッ
いのり「ほんとだよ?」首を傾げる
第二話中盤で集が仲間になったと思いきや、集は葬儀社への仲間入りを断っていた。日常に戻ったはずの集のクラスへいのり転入。
  ここだけ見ると使い古されたシナリオであるとの見方もあるが、なぜ集は仲間入りを断ったのか、いのりが転入して来た事で集の生活がどう変化するのだろうか、転入してきたいのりの使命とは。と、視聴者が疑問を抱えた所で第二話終了。いのりの「ほんとだよ?」のセリフを聞き次回視聴が確かなものに変わる。


【感想】
  なぜ彼ら葬儀社は戦うのだろうか、そして「ガイ」「集」「ツグミ」「綾瀬」「いのり」の持つキャラ魅力が明らかになった回でした。一話と二話で大きな1つの流れを持った作りでした。

  六本木はスラム街のような場所で、非情な抗争は他の安全地域に住む人達の目には触れられていない。もし集の学校がある区域でも非道な争いがアンチボディズによって起きたら、集は「幼なじみちゃんを守る」という戦う理由を見つけ、葬儀社に入るんじゃないかなぁと思いました。

  個人的にはツグミちゃんの話をもっと盛り込んで欲しいと願うばかりです。オペレーション用のGUIかっこいいです。スペードを丸めて投げたのカットはログ確認かなと推測、大切な情報には見えなかった。そんな妄想も出来る楽しさがありました。

  綾瀬の持つガイへの思いはどこから来ているのだろうか。いのりが添加された集の日常はどうなるのか。第三話が楽しみです。

  ガイが集に会ったときすぐにボルトゲノムを回収していれば、集が覚醒する事は無かったのでは?! とわだかまりを感じるのですが出会ってすぐに襲撃に遭ってしまい仕方なかったのかな。いのりちゃんを責めないで! という集の姿勢に気持ちが引きつけられました。


【忙しい人のための第二話まとめ】
  集の覚醒後、抗争は一段落したかのように見えた。
  しかしアンチボディズによって、地下駐車場に批難していた六本木住民100人が拘束される。
  ウィルスに感染していると彼らが判断すれば、潔白な住民であろうが自由に殺す事も出来る――それがアンチボディズ。
  横暴な彼らに対抗する組織、それが葬儀社。拘束された住民を救うため、リスクに見合わぬ作戦を実行し、葬儀社の存在を公に知らしめる。
  救出作戦は葬儀社司令官であるガイのシナリオ通りに全て進み、集はボイドゲノムの新たな形態を使いこなし作戦の中核を成しとげる。平凡な日常に身を置いていた集の不安を支えたのはいのりの存在であった。
  集は葬儀社加入確実と思われる流れだったが、誘いの手をほどき日常に戻る。

  「もしあそこで手を取っていたら、一体どうなっていたんだろう」と物思いにふける集。
  そこへ転入生として「いのり」が集の日常に加わり第二話終了。

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