2011年11月2日水曜日

【アニメ】ギルティクラウン_#3_顕出_void-sampling

【第三話概要】
「俺達は抗う、この国を我が物顔で支配するGHQに」
「俺達は戦う、俺達を淘汰しようとする全ての者と」

  葬儀社の声明とそれに伴い非常事態宣言が出される中

「平穏な日常が大事なら自分で守れ」
目撃者に特定されれば」「テロリストに人権はない


 いのりは新たな冒険物語を片手に、集の日常へ割り込みをかける。


【第三話で表現した事】 
・転入生
颯太「いのりさん!葬儀社とかってどう思います?」「エゴイストの歌ってなんか葬儀社っぽいじゃん」

有名人としての顔を持ついのりが集のクラスに転入。ざわめく教室で颯太(画像上)などに質問攻めに合ってしまういのり。
流れを変え、彼女を救ったのは集の友達、寒川谷尋(さむかわやしろ、イケメン)(以下イケメン谷尋)だった。

・クラスメイトといのりの人間関係
「何言ってるんだよ集。いのりはCGなんかじゃねーよ、目を覚ませよバーカ。おめぇそういう事ぜってぇ本人に言うなよ。傷つきやすいんだからな」
クラスメイト、魂館颯太(たまだてそうた、チビ)のいのりを思う優しさによって集は中傷を受けてしまう。
本人の事をweb上でしか見たことがなかったファンが、まるでいのりの事を全て把握しているかのような振る舞い。実際にも居るタイプの人間が、ギルクラの世界にリアリティを与える。
いのりさんと仲良くしたい。かつての集のような――颯太の思いを裏切るように、颯太の耳に届かぬ場所で、彼女の口から告げられる。

集「いのりさんは居ないの?友達」
いのり「友達って、いなければいけないもの?」

・集、帰宅――
日常から少しだけ遠ざかった集は、気の緩まぬ一日を終え帰宅する。自宅玄関、生体認証鍵は……
ピピッ。突然現れたいのりの手で開かれる。
「なんで家、入れるの?!」
「ヒューネルがやってくれた」
家の鍵、生活環境から家族構成、日々の行動パターンまで全て葬儀社に筒抜け、これにはジェバンニもビックリ
入り口に無造作に詰まれた段ボール。居座る気マンマンであるいのりの心持ちが演出されています。

第三話、いのりの「女の子っぽさ」がこの自宅でのシーンでたくさん詰まっています。
清純な?男の子をまるで挑発するかの仕草を素でやってのけるいのり。
そこに痺れる憧れるぅ。
キーワードは着替え、お腹減った、おにぎり。


「おうま集はいのりが迷惑?」
「迷惑じゃないけど……なんで君が来たのかわからなくて……」
「あなたを守るため」
「えっ?!」


目元を隠し、表情の掴みきれない構図。――守るのは任務だから? それとも……

・――息をつく間に来客。
クラスのイケメン谷尋、DVDを片手に――。
「昨日なんかあった?」
「なんかあったかな…わかんない」
はぐらかす集を見るイケメン谷尋の横顔。僅かな疑いの心が彼の表情に。
「こいつ……こいつの目は…何か掴んでいる目だ。一体…どこまで知ってやがる」ざわざわ
露骨すぎずかつ平坦すぎず、バランスの良い画でした。


・いのりに連れられて
イケメン谷尋を置き去りにする形で、集はいのりに手を引かれ、辿り着いた先に――ガイ、ツグミ、護衛一人
「尾行は?」
「オールクリアでーす」
「作戦中俺達を目撃してたやつ」「お前と同じ学校」「探し出せ」「そいつのボイドを見た」
尾行の確認をツグミにさせてまで、メールでも電話でもなく、直接伝えたかった事。目撃者の存在。
ガイとボイドを結ぶ秘密がここで1つ明らかにされました。これらの情報は小出しにされてます、物語での重要性は高。きっとガイの葬儀社結成の理由に深く絡んでいるのでしょう。
「テロリストに人権はない。目撃者に特定されれば、お前も無傷ではいられない」
「平穏な日常が大事なら自分で守れ」


・目撃者捜し
いのり「集?」
集「大丈夫だよ。やれるから」
信用はしているけど信頼はされていない集。ボイドのルールをここで集に確認させるボイド説明の演出。メンバーでないからでしょうか、最低限必要な情報のみが与えられている。そんなシリアスな雰囲気を醸し出す言葉回し。

通路から不意に飛び出し、偶然を装い人々の胸からボイドを取り出し、目撃者を捜す
「あれ(幼なじみ)なら万一失敗しても許してくれる。ような気がする」
あれ?これは失敗フラグ…?でも失敗って…?と思わせた矢先、テンポ良く事態は進み……。

第三話のおっぱい入りまーす!おっぱいシーン入りまーす!!
通路に飛び出し、幼なじみの胸元からボイドを取り出すはずが…まさかの委員長の眼鏡ちゃんにおっぱいタッチ!
しかもボイドは取り出せず、彼女の記憶は保持されたまま……。
(終わりだ、目立たずに三年間を泳ぎ切るはずだったのに、みんな今の忘れてくれないかな。もしくはしんでくれないかな。なんで失敗したんだろう)
幼なじみ「どうして集…言ってくれれば私はいつでも(もませてあげるのに)……」
えっ?

シリアスからの笑いでした。




・作戦会議 ~廃工場~
「私が目を見てると思う?」「私は集の眉と眉の間を見てる。相手が見られたと思う事が重要だって。ガイが言ってた」
言うの遅っすよいのりさん……。天然と一言で表すにはもったいない強引さを持ついのりを見ることが出来ます。
 目を合わせるのが苦手。
強みを持ったキャラの苦手意識はなんだか共感をそそられます。


・目撃者捜し ~リベンジマッチ橋の陣~
「颯太(チビ)っ!」「どうした…集!!!?」「全部、忘れろ!」
颯太へ接近しボイドを取り出す事に成功する集。
集が使命に満ちた、至極真面目な表情で、(無駄に助走を付け)、胸タッチ(男->男)
シリアスなんだけど笑ってしまう。真面目にバカをやっているのは面白い!
「すみませーん」
連呼。

ボイドを取り出し前後の記憶を奪う事への免罪符のように。

たくさんのボイドを見て、共通点に気づく。

いのり「ボイドの形や機能は持ち主の興味やコンプレックスを反映している。いわば心の形」
集「心の形」「ボイドの」「あれ? じゃあなんで君からは…剣が、出てくるの?」
沸き上がる疑念。
ガイの過去だけでなく、いのりの過去にも興味の矛先を持って行かせる演出。
いのりは剣で友達を殺された……?
彼女の無表情さ、友達の必要性に対する考えを総合して見るとそういう連想もできますね。しかし確かな証拠は何一つない。
上手い心理誘導だと思います。断片的な情報を知らせ、疑念。そして想像させる流れ。

・目撃者 発見
「シュガー」目撃者はそう名乗り、六本木で非合法ドラッグを買いに来ていたとガイから情報を得る。
集「責めてるわけじゃないんだけど、人の中身と見た目はけっこう違うよねって言いたいんだ。シュガー」
おっぱい事件で眼鏡に追われる集といのりを、体育館に引き入れてくれたイケメン谷尋。彼に向かい集はそう言った。
集の数少ない友達……のようなものであったイケメン谷尋。本性を集にさらけ出され、混乱、激情。イケメン谷尋の言葉に彼なりの苦労があった事が読み取れる。
イケメン谷尋「うるせーよ。まだ続けるのか友達ごっっこいおお。今お前がシュガーってよんだ時点で全部終わりだろうが。悩んでるふりしてぜい人ぶるな。お前みたいのが俺を無害だと思い続けるから俺はそういうやつで居続けなくちゃならん。俺でない誰かを演じ続けなきゃならん。全部お前のせいだー!」
熱烈にイケメン谷尋の名を呼び、彼のボイドを取り出す。形状はハサミ。二つ目のの目撃者情報と一致するものであり、谷尋が目撃者であることは避けられなかった。

いのり「決まりね」「彼は誘惑に負けた人、クリアしておかないと驚異になるって……ガイが」
集「変かもしれないけど、僕は彼が頑張って作った表面のやひろを忘れたくない。全部嘘だったって決めつけたくない。だからそれを下ろして!いのり!」
いのり「集がそういうなら……」
殺さなければいけないのに、それを制止させられ、義務感と動揺が同居している素晴らしいですね。
いのりにとって集の言葉はガイのそれよりも上位の存在であると解釈。わけのわからない女の子という印象を、聞き分けのある従順な女の子という印象が浸食していく。
(その後、目を覚ましたやひろと僕は、約束を交わした)
(彼は葬儀社の事を、僕はノーマジーン(ドラッグ)の事を、決して人には話さないという約束だ。僕は初めてやひろと知り合った気がした)
和解し集は本当の友達……少なくとも秘密を共有できるだけの友達を得た。


・事件は収束 ガイ ツグミ
目撃者を殺せば確実であった、しかし相互に秘密を守る形で平和的に事件は解決を迎えた。

ツグミの観測で全てを知っていて、若干のわだかまりを残しつつも黙認したガイ。
ここでガイの優しい(ゆるい)表情を出し、視聴者は安心と納得の心境に。

・電車にて
いのり「集、ずっとそばに居ても。いい?」
いのり「知りたいの。集のこと。みんなのこと。だから」
集「好きにすればいいと思うよ」どきどき///
小さくうなずくいのり。
第三話のほっこりシーン。いのりとも仲良くなれてよかったね!仲間が増えたよたえちゃん!

裏切り
イケメン谷尋「悪いな」
電車から突き出される集……彼の前には吊し屋で有名なGHQの人間とその部隊が――
ここまで幸福度を積み重ね、積み重ね……最後に堕としてきました。
まさかのイケメン谷尋の裏切り。
ドラッグの使用保持売買を黙認してもらう代わりに、集の情報をGHQに差し出したのだった…。


【感想】
引用の形式を取れば画像を載せてもいいのでは?とのアドバイスを頂き、今回の記事から画像を載せる事にしました。特に印象的だったカットと構図演出の説明をする画像を中心に。モバイルで見ても重くならないようにサイズも容量も小さく抑えました。

第三話ではいのりちゃんと仲良くなれ、人と接するのが苦手だった集が頑張っている姿が見れました。そのほっこり感をぶち壊すイマジンブレーカーが最後に来たのはちょっとビックリでしが無ければ無いで、ただの大団円で終わってしまいますよね。
途中途中にGHQのこの吊し屋を演出するカットが入っていましたが、裏切りからの流れで登場するとは……。ギルティクラウンは人間の汚い所も見せてくれるのかもしれません。
第四話は集を救出する作戦でしょうか。しかし葬儀社に加入していない集をいったい誰が助けてくれるのでしょう。実行部隊はあの子かな!?次回が楽しみです。

今回は主人公より、それを取り巻く人々に着目して書いてみました。

BGMの歌詞が空気読みすぎている……!!

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